明けましておめでとうございます。
今年は元旦からローカルのボランティアが集い、森の倒木の残骸を運び出したり、背丈以上に伸びた雑草を刈ったりと、セカンドネイチャーファームの「仕事初め(ぞめ)」に精を出しました。
ハワイ諸島は同じ島の中に亜熱帯雨林気候、サバンナ(熱帯原野)気候、モンスーン(季節風)気候など様々な気候が共存しています。マウナケアとマウナロア山頂がツンドラ(凍土帯)気候のハワイ島などは島内に13もの気候ゾーンがあると言われ、ハワイは世界でもっとも多様な微気候(microclimate)地帯として知られています。
私たちの自然農園があるオアフ島ウィンドワード側のコオラウ山脈麓の森林地帯も、さすがにツンドラこそありませんが、季節風と亜熱帯雨林特有の気候が混在し、大気の流れによって数平方メートルから数平方キロメートル単位で天気が変化することもあります。
山奥のうっそうとした森の中の低木と蔓(つる)と雑草とゴミに覆われた土地の清掃・開墾から5年、当農園主のGaryはこの変化しやすい気候に適した森林農業は何かと探求してきました。2025年は、ここの多様な自然を愛する若いボランティアたちと共に、セカンドネイチャーファームならではの森林農業を軌道に乗せるため、いろいろなプロジェクトを加速する年にしたいと思っています。
私たちの森林農業は、ここの自然が好きで、自然をNo.1のボスとして崇め自然に寄り添う、自然農業が好きなボランティアたちがいてくれるおかげで成り立っています。古くなり傾いてきた樹々を倒して新しく植樹したり、背丈ほどある雑草をバッサバッサと刈っては鶏小屋へ運んだり、有機土を作るマルチ用のチップの山を畑に運んだりという力仕事が無限にあり、人生の後半にある私たち夫婦だけでは、とても5年間でここまで来ることはできませんでした。
Women’s volunteers have been increasing recently.
これまで共に開墾に力を尽くしてくれたボランティアたちへの感謝を込めて、Garyと私は今年から当農園の事業経営に今まで以上に力を入れ、成果を出しつつあるプロジェクトから一定の利益を生み出すことを目標に掲げました。そうして、今ボランティアメンバーの彼ら彼女たちが、やがてそれぞれの人生を物心両面で豊かなものにする機会をここで見つけられるようにしたい、と考えています。
Founding volunteer members.
当ウェブサイト「農園について」のページにあるように、セカンドネイチャーファーム事業の意義目的は<自然と調和した心身ともに健康な生き方を促進し、次世代に繋ぐ>です。さらに、私たちが恩師と慕い、利他の哲学で数えきれないほどの企業と従業員とその家族を幸福にした故稲盛和夫氏の言葉を借りて、<全ての従業員が物心両面で幸福になる機会を提供し、全員の努力を結集してより良い社会と人類のために貢献する>を経営理念に掲げました。
2025年は今までにない大きな変革が起きるという予想が各国の政治や経済、国際社会など、いろいろな分野でなされています。山火事や大洪水など気候変動の影響がますます拡大するという観測もあります。何が起きても不思議ではない今の世の中、どんな変化にも対応できるよう、自分の軸を確立し自然の摂理と調和した心身ともに健康な生き方がますます求められています。
こうした生き方を促進し続け次世代に繋げるために、自分たちより若い仲間たちと共に生き生きと働き、彼らの夢の実現を応援できるような組織の基盤を築くことが私たちの役割だと考えます。Garyと私は、当農園のプロジェクトを通してそれを実現させたいと心から願っているのです。
We wish to make a leap in 2025!