今年もまた福岡県人材育成事業の海外研修プログラムで選抜された高校生20名が、私たちの自然農園セカンドネイチャーファームにやってきました。園内見学、自然農法の土づくりや苗植えの実習、ウルカレーの試食に当農園プロジェクト説明…と、盛りだくさんのプログラムです。
今回の高校生たちも過去2回の訪問団同様、事前学習を熱心に積んでいました。彼ら彼女たちから質問攻めにあったり「私も自然農をやりたい」と相談されたりしたGaryも私も、日本の高校生の農業や自然環境保護への関心の強さを感じてとても嬉しくなりました。


訪問団が帰ったあとも、ボランティアとして本研修イベントを手伝ってくれたJohn、Takuya、Nanaさんたちと日米の若者の現状と未来について語り合いながら、福岡の高校生たちが与えてくれたポジティブエネルギーの余韻にしばらく浸っていました。高校生たちに自然農、自然の多様性、生態系保護の重要性を伝えながら、その実、私たち大人自身のほうが彼らから希望の光を分けてもらったようです。

これは、訪問団が帰る際、女子高生の一人・平井萌生(めい)さんから「あとで読んでください。よかったら質問に回答してくださいますか」と渡されたインタビュー用紙です。冒頭から小さな英語文字でびっしりと、メッセージが書かれていました。
“Thank you for the enjoyable experience today. As someone interested in agriculture, I think() this was a truly valuable opportunity for me. Through this trip, I’m exploring Hawaiian culture and local agriculture. I’d appreciate hearing your thoughts. If you’re willing, I’d like to share my e-mail address—would you mind answering my questions? If that’s difficult, I’d be grateful if you could scan this QR code and complete the survey instead. I wish your company continued success and prosperity.” (The underlined words are edited later.)
続いて7項目の質問がこれも丁寧な英文でびっしり書かれており、時間をかけて書き出したのであろう文章から伝わる真剣さ、素直さに、私たちは目を見張りました。各質問の下に綴られた筆記文字は、彼女の真摯な思いに応えようと、Garyが真面目に一生懸命に誠意を込めて書き出した文章です。(スキャン画像参照)
それにしても、日本の高校生とハワイの農業従事者との間で、こんなふうに真面目なディスカッションができるとは、なんてすばらしいことでしょう。国や言葉や世代の違いを越えて人間同士を結びつける自然の力に感謝。そしてGaryもTakaeも、この森林自然農園プロジェクトをなんとしても彼ら彼女たちの未来に繋げたいと、強く心に誓ったのでした。


【後記】
私事ですが、まだ若いつもりで張り切りすぎたのか、重い道具や荷物を抱え園内のでこぼこ山道を若者の先頭に立って歩き回った結果、帰宅してホッと緊張がほどけたころから腰の中央より右側あたりで腰痛注意信号のこわばりと弱い鈍痛が始まりました。
余談ですが、こういう時私は、まず熱い湯舟に浸かって身体全体の筋膜をリリース。そのうえで、痛む部分には触れぬよう、五つの筋膜ラインを伸ばすヨガポーズで背骨と骨盤の歪みをゆっくりと整えます。独自に開発した腰痛防止策です。これが本当によく効いて、翌朝目覚めた時はこわばっていた腰がすっかり楽に回転し、腰痛危険信号のこわばりはすっかり消えていました。
とは言いながらも、当農園内はどこを歩いても平坦ではない道ばかり。これからは自分の健康を過信せず、とくに今回のように子供や若者を引率する際にはことさら注意し、一歩一歩大地を踏みしめて歩かなければと自戒しています。なるべく長く健康を維持し、この自然農園のことをもっとよく知りたいと訪れてくださる方々を案内し続けるためにも。


